ゆるゆるな日々 - はてダ版

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響かせあおう死刑廃止の声

渋谷区文化総合センター大和田 響かせあおう死刑廃止の声死刑廃止のために活動を続けるFORUM90が主宰する「響かせあおう 死刑廃止の声 2015」が開催されるということで行ってきました。死刑廃止の運動には積極的に関与してきてはいないのですが国が人を殺すということにはそれが処罰であれ戦争であれ許されるものではないと考えています。今日は東京拘置所の敷地の一部が開放されて行われる矯正展も開催されています。そちらにも行きたいなとも思っていたのですが起きるのが遅くなってしまったので今年は断念しました。会場には矯正展で刑務所作業製品を買ってきたと思しき人も見掛けました。物好きはいるようです。人のことは言えませんが。


渋谷区文化総合センター大和田 響かせあおう死刑廃止の声会場は渋谷区文化総合センター大和田の伝承ホールです。ホール入口前のロビーではオウム真理教家族の会の署名活動なども行われています。目を引くのは死刑囚表現展に応募された短歌や俳句などの文芸作品や絵画作品の展示です。死刑囚による作品の展示はこれまでも観たことがあります。今回も林真須美や原正志らの作品があり創作意欲が衰えていない様子がうかがえます。


渋谷区文化総合センター大和田 響かせあおう死刑廃止の声


渋谷区文化総合センター大和田
加藤智大の細かいマス目に端に書かれた数字に従ってマスを塗ると絵が現れるという緻密なパズルも気になった作品のひとつです。作品もタイトルも長くて原稿用紙にびっしりと書かれています。これが秋葉原通り魔事件の人なのかと考えると思も複雑です。


渋谷区文化総合センター大和田 響かせあおう死刑廃止の声


「響かせあおう 死刑廃止の声 2015」のプログラムは前半が杉浦正健平岡秀夫の元法務大臣のお二方の話、48年間投獄の後開放された袴田巌の現状報告、映画「袴田巌」の紹介、そして死刑囚130の個性という朗読劇です。朗読劇は死刑囚に対して行われたアンケートの回答を元に読み上げるというものです。アンケートは訴えたいこと、獄中で楽しいこと/苦しいこと、処遇でよくなったこと/悪くなったこと、外部交通(面会や手紙のやりとり)について、聴きたい曲、食べたいもなどです。外部と長い間遮断されている事について考えさせられます。それにしてもみんな演歌が好きなんだな。
渋谷区文化総合センター大和田 響かせあおう死刑廃止の声休憩後はシンポジウム「死刑囚の表現をめぐって」です。死刑囚が応募した文芸作品や絵画作品を選考したメンバーの内、都合で参加できない川村湊、北川フラムを除く、太田昌国、池田浩士加賀乙彦香山リカ坂上香による作品についての講評です。死刑囚だからというのではなく普通に作品として厳しく評価しているのが意外でもありました。
色々考えさせることの多いイベントでした。