ゆるゆるな日々 - はてダ版

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水戸芸術館

東京駅八重洲口からバスに乗り込んで水戸へ。ホテルにチェックインしてから水戸芸術館へ。二つの特殊コンサート「音遊びの会」&「ダブル・オーケストラ」を観てきました。水戸芸術館で開催中の大友良英アンサンブルズ2010-共振」展の関連イヴェントです。
水戸 水戸芸術館 六本木音遊びの会は神戸で活動する知的障害をもった子供達とその親や兄弟、そして音楽家たちを中心に結成された即興演奏を行うグループです。昨年、秋葉原の旧練成中学校でもその演奏を見ています。ダブル・オーケストラは一般公募を含む多くの演奏家と二人の指揮者によるコンサートです。こちらも昨年、浅草のアサヒ・アートスクエアで行われたものを見ています。
「アンサンブルズ2010-共振」展自体も昨年、一回、見に行っているのですが、いずれもまた見てみたいもの、それが3つ重なったので水戸まで足を運んだという次第です。
会場は水戸芸術館コンサートホールATMです。今月末は小澤征爾の指揮で水戸室内管弦楽団が行われる予定だった立派なクラシック音楽専用のホールです。会場に入ると音遊びの会のメンバーの子どもがひとりステージ上でマイクをいじってなにやら歌っているような話しているような。自由です。いや、フロントアクトの様にも見えます。今回の出演者は総勢150名、なので客席の関係者席もかなり多いです。少し離れていたので分かりにくいのですが客席に七尾旅人らしき人がいるのが気になります。
音遊びの会はとにかく何が起こるか分からない楽しさがあります。すでにステージに出たがらない子とかいます。入れ替わり出てきて思い思いの音を鳴らしていくのですが、演奏していない人が音につられて声を出したりしています。そう、音を介してグループのメンバーが反応し合っているのです。共振というテーマにも繋がります。とにかく出てくる音が面白いのです。途中からは坂田明やぴかちゅうなども参加したり。
休憩の後、セットチェンジ、そしてダブル・オーケストラ。二組に別れた100人ほどの一般公募の演奏者、そして大友良英、イトケン、植村昌弘、坂田明Sachiko M、ぴかちゅうの中から二人が指揮者となり演奏を行います。その指揮は管楽器だけとか指名した人だけとか、マネをしろとか、ノイズ〜とかの即興を指示するものです。指揮者の個性で様々な音が生まれ、絡まり合っていきます。なんとも混沌とした、そして不思議な共振を感じるものです。
客席にいたのはやはり七尾旅人でした。今日のコンサートを見に来ていたようです。大友良英にステージに呼び出され指揮を。リハなしなので、ダブル・オーケストラのルールを外れたヴォイスを交えた独自の指揮は一連の演奏の統一感を削ぐものではありましたが、楽しいものではありました。七尾旅人は普段でも下駄なのでしょうか。
最後はダブル・オーケストラに音遊びの会も加わり何だかよくわからないけど、音の力を感じるというか、生命の力を感じるというか、素敵な体験ができた夜ではありました。
今日は水戸で一泊。