ゆるゆるな日々 - はてダ版

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大和市生涯学習センター

大和市生涯学習センターで、渡辺文樹監督の映画「政治と暴力」を見てきました。「三島由紀 夫」と「赤報隊」の二部構成の、4時間近い作品です。
会場となる大和市生涯学習センターに行ってみると大勢の制服警官や公安が建物の周りを取り囲んでいます。右翼の襲撃に備えているのです。しばらくすると右翼の街宣車があちらこちらからわらわらと、やってきて増えていき、会場前を行ったり来たりしながら「無銭飲食者は出てぇ〜行けぇ〜」とか大音量でがなりたて物々しい雰囲気になってきました。でも前に横浜で見た時よりは穏やかだったけどね。
大和入ると、会場内には映写機が設置されています。監督はまだ機材をセッティングしている最中のようです。すぐ上映の時間の時間のはずなのですが。しかも監督はギャラが未払いだとか言う事でもめたりもしています。妙に気分が高まります。
監督自身が映写機を操作し上映は行われます。映像はフィルムで映されるのですが、音声はヴィデオデッキで再生されます。ヴィデオデッキからの出力がプリアンプ、パワーアンプを通してスピーカーから流されるようです。
ヴィデオは音声だけでなく映像も記録されていて、映写機のそばの小型のTVの画面には映像が映されています。フィルムの映像とヴィデオから出される音声は時々ずれたりします。それをTVの映像を見ながら、ヴィデオのリモコンで、停止、早送り、巻き戻しを鮮やかに操りながら、シンクロさせているのです。ヴィデオで映像も流せばとか思うのですが、ソコが文樹スタイルなのです。
頻繁に映写機のピントの調整をし、音量の調整をしたりしています。DJのようです。
会場である大和市生涯学習センターホールの利用時間は撤収も含めて、21時30分までなのですが、映画の時間からはどう計算しても、その時間には終りません。どうなっているのかと思ったら、案の定、終り頃になると、ホールの人がやってきてそわそわしています。いつ終わるのかと恐る恐る尋ねているようです。暖房も切られてしまったようで、場内が寒くなってきています。でも上映は続きます。22時近くに、無事(?)終了しました。パチパチパチ。拍手が起こりました。
さて、肝心の映画なのですが、いつもどおり映画的には無茶苦茶です。でも見事に渡辺文樹クオリティーです。セリフを噛んだりしてもそのままです。
主人公は監督が演じる元自衛官の渡辺文弥で、松川事件等の謀略、三島由紀夫事件に関与し、天皇至上主義を信条として改憲を志とし、戦後保守政治の陰謀の裏側に暗躍していたというとんでもない壮大さに感動いたします。文樹、どこまでいっちゃうのとか心配になってしまします。
一部ではアクションは少なめですが、二部までみるとそれもちゃんと楽しめます。
何よりも、音声がちゃんと聞こえていたのが、何よりも良かったです。