ゆるゆるな日々 - はてダ版

はてなダイヤリー時代の日記を移行しました。新ゆるゆるな日々はこちら→ http://petsounds.hatenablog.com/

津山三十人殺し

<津山三十人殺し>幻視行 邪宗門北阿佐ヶ谷の細い路地が入り組む味のある街並の一画にあるザムサ阿佐ヶ谷へ。ラピュタ阿佐ヶ谷があるところでもあります。ここで月蝕歌劇団連続公演 第57回公演、高取英作演出の「<津山三十人殺し>幻視行」の昼の回を見てきました。客入れの間、「硝子坂」など1970年代の歌謡曲が場内に流れています。役者の女の子が月蝕おみくじを売り歩いています。当たりが出ると役者の生写真がもらえるのです。和やかです。ぎゅうぎゅうの満席で少し息苦しくもありますが。
かつて津山三十人殺しと呼ばれる都井睦雄という青年が猟銃と日本刀で次々と人を殺し、最後には猟銃で自殺した事件がありました。日中戦争の最中の事です。「どうせ肺病で死ぬんじゃから、阿部定以上のどえらいことをやってやる」とも語っていたと言われます。芝居では大量殺人犯を兵士として日中戦争に投入しようとする日本軍、ムツオの小説の中の存在でもあり彼を救おうと行動する三人の男、そして阿部定の物語が絡みながら展開していきます。これらほとんどが女の子達によって演じられるのです。現実では出会う事のなかった阿部定とムツオの出会う所など感動する場面がいくつかありました。始めから終わりまで流れているJ・A・シーザーの音楽がまたいいのです。久しぶりにいいもの見た気がします。