ゆるゆるな日々 - はてダ版

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長岡花火

有楽町 スバル座有楽町のスバル座に大林宣彦監督の最新作「この空の花 長岡花火物語」を観に行ってまいりました。タイトルだけだと、あまり興味をそそられませんが、ツイッターなど一部で傑作だと話題にはなっていたものです。
頭からカット割りの速さ、そしてテロップの連射にやられます。これは映画なのか。狂っている。情報量の多さに、この後、見続けられるのだろうかという戸惑いも憶えます。でも思えばこれは大林宣彦の映画です。そう、これこそ大林宣彦なのです。
長岡の花火が基軸ではありますが、長岡に落とされた模擬原爆、そして降る焼夷弾、広島、長崎への原爆投下、ビキニ原爆被災事件、中越地震東北地方太平洋沖地震原発事故などが次々と現れてきます。これは繋がりを描いているのかと感じました。それぞれの事象は繋がっており、またそれらを後世のためにも伝え、繋げてかないといけないという。
先週は、たまたま広島、そして長崎の原爆の落とされた地を巡ってきたのですが、私的な事なのですがここでも奇妙な繋がりを感じました。地震での原発事故以降、見えない何かに違和感を感じていた日常、その意識が変わるかと東京から西へと移動してみたのですが、また繋がってしまったのです。
映画の主人公は長崎原爆の被曝二世の新聞記者の女性、後に繋がることを恐れ、子供を作らない、そのために恋人とも別れ結婚せずに人生を送ってきました。どのように繋げていくのかは観た人の想像力かもしれませんね。
最近使われている「絆」という言葉が嫌いでたまりません。でも繋がっているのです。そうなにかしら繋がっているのであります。そしてやつらに騙されないように想像力を最大限に働かせ考えなければいけない、そんなことを感じた映画なのでした。
石川浩司山下清の役で出演しております。石川浩司の打楽器セットも映画に登場します。ハイライトシーンではパスカルズの面々が演奏しています。パスカルズ、また観にいきたくなりました。坂田明も出演、そして演奏しておりますよ。